SNSの「いいね!」の数。少ないままではコンバージョンが低下[A/Bテスト]
FacebookやTwitterのソーシャルボタンは、いまでも多くのサイトに設置されています。
ボタンを設置することでSNSで拡散されやすくなるため、サイト運営者としてはユーザーの目につく場所にソーシャルボタンを設置したくなります。
また、ソーシャルボタンはどの場所に設置すると効果的かといった記事もよく見かけます。
いまではソーシャルボタンを設置することが自然なことになっていますが、場合によってはソーシャルボタンを削除した方がコンバージョンが増加するケースもあるようです。
ソーシャルボタンの有無によるA/Bテスト
A/Bテストを行ったのは、フィンランドの taloon.com というECサイト。
家庭で使われる様々な器具や設備などを販売しています。
このサイトでは、もともと商品ページの商品画像の下に、Facebookなどの3つのソーシャルボタンを設置していましたが、「商品ページからソーシャルボタンを削除した場合」にどのような変化が生じるかテストを行いました。
変更前(商品ページにソーシャルボタンがある場合)
変更後(商品ページからソーシャルボタンを削除した場合)
テストの結果
商品ページから全てのソーシャルボタンを削除したことで、商品をカートに入れる率が11.9%増加したということです。
なぜコンバージョンが増加したのか?
1. 表示されているシェアの数がゼロだった
このA/Bテストを行った taloon.com は、もともとソーシャルボタンに表示されているシェア数が、ほとんどのページでゼロでした。
ソーシャルボタンに表示されているシェア数はユーザーの意識に大きな影響を与えます。
表示されている数が多い場合には、ソーシャルボタンはとても心強い味方となってくれますが、その数字がゼロや少なすぎる場合には、ユーザーはその商品やそのサイトに対してネガティブな印象を持ってしまうようです。
2. ユーザーの意識が分散してしまう
1ページにつき1つのゴールが設定されているサイトは、ユーザーにとっても分かりやすいページとなり、結果的にコンバージョンにも繋がりやすくなります。
一方、選択肢が多いほど、ユーザーの意識は分散し気が散ってしまいます。
まとめ
いまではソーシャルボタンを設置することが当たり前になってきていますが、今回のケースのようにソーシャルボタンに表示されているシェア数がゼロや少なすぎる場合にはネガティブな要因となってしまうケースがあるようです。