ユーザビリティについて重要なポイントとは?
Webサイトを運営したり制作していると、ユーザビリティという言葉をよく使います。
Webサイトにとって、とても重要な要素のひとつが「ユーザビリティ」ですが、その意味をおさらいしたいと思います。
ユーザビリティとは?
ユーザビリティを一言でいうと「使いやすさ」です。
そのサイトがユーザーのことをどれだけちゃんと考えられているかということになります。
ちなみに、国際標準化機構のISO9241-11によると、ユーザビリティの定義は以下のとおりです。
「特定の利用状況において、特定の利用者によって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、利用者の満足度の度合い」
ユーザビリティの重要な要素
Webユーザビリティの権威であるアメリカのヤコブ・ニールセン氏による著書「ユーザビリティ・エンジニアリング」では、Webサイトにおけるユーザビリティの重要なポイントとして、5つほど示されています。
1. 記憶しやすい
一度そのサイトを利用したら次からは操作方法などが把握できている、分かりやすいインターフェイスが大切です。
2. エラーが少ない
エラーはユーザーにストレスを与えます。
エラーの少ないWebサイト、特に致命的な欠陥のないWebサイトであることが重要です。
3. 学習しやすい
直感的に操作できることはとても重要です。
また、慣れればすぐに操作ができるようなWebサイトが理想です。
4. 効率性がよい
ユーザーが目的を達成するために効率よく操作できるかは、Webサイトを運営するうえでとても重要な要素です。
5. 満足度が高い
Webサイトを利用して高い満足度が得られるWebサイトは、そのユーザーにとっても次からも利用したくなりますし、友達にも教えたくなるサイトになります。
ユーザビリティと満足度は密接に関係しています。
多くのサイトで見かけるプランの選択ページ。
つい多くの情報を載せてしまったり、どのプランもそれぞれ魅力的に伝えてしまいたくなりますが、それはユーザーを悩ませてしまう場合もありますので注意が必要です。
出典:How to Eliminate Distractions and Increase Conversions
どのプランをユーザーに選んでほしいのか?
プランの選択ページで多種多様な選択肢が用意されていると、ユーザーはどれが自分にとって最適なのか、どれが一番お得なのか、いろいろと悩んでしまいます。
そうなってしまった場合、ユーザーはそのページから離脱する可能性がとても高くなります。
どれがベストな選択なのか、ユーザーを導いてあげることが重要です。
優れたプラン選択ページとは?
大切なのは、ユーザーが望んでいるであろうプランに自然と意識が集中するデザインです。
出典元のサイトでは、以下の例を挙げて説明しています。
最も悪い例
こちらは、ソーシャルメディア分析ツールを提供するサイトです。
左と真ん中のプランは「Start Free Trial(無料試用版)」で、右は1ヶ月999ドルの費用がかかるプランとなっています。
多くのユーザーは、毎月約10万円の予算がかかるプランではなく、いったん無料試用版を試したいと考えるのではないでしょうか?
ですが、このページでは無料試用版のあるプランではなく、毎月約10万円かかる右のプランを目立たせているため、ユーザーの視線や注意はどうしても右のプランに向けられてしまいます。
そうすると、ユーザーは高額なサービスを提供しているサイトだと感じてしまい良い結果に結び付かない可能性があります。
悪い例
左側の2つのプランには色をつけ目立たせてあります。
ただ、この場合だとユーザーは結局どちらか選ぶために悩む作業が発生してしまいます。
良い例
出典:http://conversionxl.com/
1つだけ強調されていて、さらに「BEST VALUE」という文字まで追加されていますので、ユーザーにサイトがおすすめするプランを明確に伝えることができています。
ベスト!
出典:http://conversionxl.com/
ユーザーを悩ませる選択肢もなく、オプションを選ぶ作業も必要ない、とてもシンプルなページ。
出典元ではこちらが理想のページとしています。
ただ、実際には複数のプランを設けていることが一般的ですし、追加オプションがある場合もあると思います。
また、サービスや製品の説明にもっと文字数が必要な場合もあるかと思います。
この「ベスト」のページは実際には難しい面も多いと思いますが、一度、どれだけシンプルにできるか、もっとユーザーを悩ませない仕組みにできないか、検討してみてもよさそうですね。